訃報 安らかなご永眠をお祈りいたします

三浦洋一さん、食道がんのため死去

三浦洋一さん  ドラマ「池中玄太80キロ」のカメラマン役や刑事役で活躍した個性派俳優、三浦洋一さん(みうら・よういち=本名同じ)が14日午後0時7分、食道がんのため、千葉県芝山町の病院で死去した。46歳の若さだった。昨年9月に食道がんの告知を受け、舞台を降板するなどして治療に専念していたが力尽きた。ダイビング歴20年のスポーツマンとしても知られていたが、再起は果たせなかった。

「かっこつけ…」

 三浦さんは14日午後0時7分、眠るように息を引き取った。病院から所属事務所に「血圧が下がり容体が急変して、危険な状態になった」と連絡が入ったのが14日午前11時54分。それからわずか13分後だった。看病を続けてきた家族が、ちょうど病室から離れた間の出来事で、1人で静かにこの世から去っていった。所属事務所の羽田野洋子社長は「最後まで、かっこつけたかったんでしょう……」と涙ながらに話した。

 三浦さんは昨年9月、検査入院当日に食道がんの告知を受けた。4カ月前から体重が20キロも落ち食欲も減退したため、病院で検査を受けたところ、食道の最下部(胃の直前部分)の粘膜上に約3センチの大きさのがんが見つかった。

これからの時に

 11月には主治医らが会見し「がんはごく早期で、放射線治療と薬物療法で完治する可能性が高い」などと説明した。しかし、この時にすでにがんの転移が見つかっており、家族や羽田野社長だけには「助からない」と宣告されていたという。羽田野社長は「善意のウソでした……。本人は希望は捨てていませんでしたから」と振り返った。

 関係者によると、ゴールデンウイーク中には小2の娘とも会った。真理子夫人(44)も、つきっきりで看病していたが、家族にはけっして弱音を吐かなかったという。14日に仮通夜が行われた。

 三浦さんは早大1年の時、学内の劇団に入り芝居にのめり込んだ。演出家つかこうへい氏(52)と出会い「熱海殺人事件」などに主演し、話題となった。78年には、舞台「戦争で死ねなかったお父さんのために」で共演した女優宇津宮雅代(52)と結婚。90年(平成2年)ごろから別居生活となり、離婚協議中に真理子夫人の妊娠が発覚するなどスキャンダルに巻き込まれたが、その後離婚が成立。私生活も落ち着き、まさにこれからという時だった。

◆三浦洋一(みうら・よういち)
 「池中玄太」で人気 本名同じ。1954年(昭和29年)1月21日、愛知県生まれ。早大政経学部中退。大学1年から演劇を始め、74年に演出家つかこうへい氏と出会い、「初級革命講座」でデビュー。以後、「熱海殺人事件」など同氏の代表作に主演。78年、TBSテレビ「七人の刑事」の刑事役で人気を獲得。その後、日本テレビ「池中玄太80キロ」のヒデ役として活躍し、テレビ朝日「さすらい刑事旅情編」などに出演。歌手としても活動し、ロックバンド「ホット・リップス」を率いて公演を行った。女優宇津宮雅代と78年に結婚したが、93年(平成5年)に離婚。
葬儀日程
 ▼通夜 17日午後7時から、東京都府中市多磨町2の1の1、日華斎場多磨葬祭場恩親殿で
 ▼葬儀・告別式 18日午前9時半から同所で
 ▼喪主 妻真理子(まりこ)さん


残念、がく然……訃報に驚く友人ら

 ドラマ「池中玄太80キロ」で共演した西田敏行(52) 三浦さんとは「池中」で初めて会い、ヒデ! ゲンタ!(役名)と怒鳴り合い、ケンカしながら仲の良い親友を演じさせて頂き、たくさんの思い出があります。最近、体の調子が芳しくないと聞いてはおりましたが……。あの三浦君のことだ、すぐに元気になると思い込んでおりましたので大変ショックを受けております。まだこの現実を実感できずにいます。これからという年齢なのに残念です。

 つかこうへい劇団の後輩風間杜夫(51) 25、26年前に初めて会った時、すでに、つかこうへい事務所の秘蔵っ子であった三浦氏は、年齢は僕より下でしたが劇団では先輩で、つかさんの芝居の本質を彼に教わったような気がします。舞台「熱海殺人事件」では、彼の、毒の中に華のある色気がある芝居は、今もまぶたに焼き付いています。まだまだ戦い半ばのはず。無念でなりません。

 ドラマ「池中玄太80キロ」などで共演した長門裕之(66) 「池中――」のころは、鼻息が荒くてシャキシャキしていて、若手のリーダー的存在だった。病気になってからは、たまに会っても、深々と頭を下げるだけで、こちらが声を掛ける前にすっといなくなったんだ。病気の姿を見られたくなかったんだろう。自分で仕切って死んでいった感じがする。

 ドラマ「わたしの可愛いひと」で夫婦役を演じた八千草薫(69) 突然のことで驚いております。とても、人柄の良い方で楽しく共演したことを今でも覚えております。まだ若い俳優さんですので、これからもっとご活躍されると思っていましたのに、とても残念です。

 早大在学中から親交のあった平田満(46) 突然の訃報(ふほう)にがく然としています。信じたくない気持ちです。悲しみは今、言葉にできません。心よりごめい福をお祈りするだけです。

 舞台「そして誰もいなくなった」で共演した佐野浅夫(74) 俳優として、エネルギッシュな彼のパワーが燃焼されたような気がします。心からお疲れさまでした、と声を掛けてあげたい。

 ドラマ「さすらい刑事」で共演した植草克秀(33) 仕事でもプライベートでも、いつも兄貴のような存在でした。心の中にぽっかり穴があいてしまったみたいです。最近までメールでやりとりしていたのに……。信じられません。心からごめい福をお祈り致します。


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